特集 胆道感染症の診断・治療
10.胆管結石胆管炎に対する一期的結石除去
中原 一有
1
,
路川 陽介
1
,
森田 亮
1
,
末谷 敬吾
1
,
佐藤 純也
1
,
伊東 文生
1
1聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科
キーワード:
急性胆管炎
,
胆管結石
,
内視鏡的逆行性胆管
,
膵管造影(ERCP)
,
結石除去
Keyword:
急性胆管炎
,
胆管結石
,
内視鏡的逆行性胆管
,
膵管造影(ERCP)
,
結石除去
pp.1177-1181
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001912
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急性胆管炎の診療ガイドラインである「Tokyo Guidelines 2018」では,胆管炎が軽症や中等症の場合には一期的結石除去を考慮してもよいとされている.急性胆管炎が中等症以下で,かつ少数,小結石,抗血栓薬非内服例などの条件を満たす場合には,内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)による一期的結石除去は安全に施行可能であり,内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)回数の軽減,入院期間の短縮といった観点から有用である.しかし,重症胆管炎例や高出血リスク例,大結石,多数結石などの場合には,一期的結石除去の安全性は不明であり,無理せずドレナージのみにとどめ,胆管炎の改善後に二期的結石除去を考慮する.
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