特集 消化器内科医のためのIgG4関連疾患
6.IgG4関連疾患の治療
西野 隆義
1
,
菅原 安章
1
,
白戸 美穂
1
,
新村 秀樹
1
,
森 千奈津
1
,
濱野 徹也
2
1東京女子医科大学附属八千代医療センター消化器内科
2東京女子医科大学附属八千代医療センター内視鏡科
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
IgG4関連硬化性胆管炎
,
ステロイド治療
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
IgG4関連硬化性胆管炎
,
ステロイド治療
pp.647-654
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001792
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消化器領域のIgG4関連疾患としては自己免疫性膵炎およびIgG4関連硬化性胆管炎で,診療ガイドラインが作成されている.標準治療はステロイド治療であり,適応は閉塞性黄疸,急性胆管炎などの有症状症例や,複数のIgG4関連疾患を合併する場合である.ステロイド治療は,寛解導入治療とその後の維持療法に分けられるが,再燃を予防する観点からPSLで5 mg/day以上の用量を3年程度維持する方法が推奨されている.ステロイド治療に際しては,糖尿病治療やステロイドに対する有害事象対策が重要である.ステロイド治療抵抗例や繰り返す再燃例では,免疫調節薬や抗CD20抗体(リツキシマブ)の有用性が報告されているが,本邦では保険外診療となるため,使用に対しては特定臨床研究法の基準を遵守する必要がある.
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