特集 除菌後時代を迎えた胃癌診療 ―残された課題を巡って
1 .除菌後胃癌を巡る課題(3)除菌後胃癌の診断を巡って a.臨床病理学的特徴
小林 正明
1
,
盛田 景介
1
,
菅野 智之
1
,
青栁 智也
1
,
栗田 聡
1
,
塩路 和彦
1
1新潟県立がんセンター新潟病院内科
キーワード:
除菌後期間
,
組織型
,
胃粘膜萎縮
Keyword:
除菌後期間
,
組織型
,
胃粘膜萎縮
pp.1421-1427
発行日 2020年10月20日
Published Date 2020/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001415
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H. pylori 除菌後の中~長期経過例が増加しており,10 年以降に胃癌を発見することも経験する.除菌後10 年以内は,高分化型粘膜内癌を認めることが多いのに対して,それ以降は,中分化型や未分化型浸潤癌が相対的に増加する傾向がある.発生する胃癌の組織型は,背景粘膜の組織所見に影響され,除菌経過とともに背景粘膜にも変化がみられる.これらを踏まえ,除菌後胃癌に対する長期間のサーベイランスを効率よく行う必要がある.
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