特集 慢性膵炎―ガイドライン改訂に向けて
5.慢性膵炎の診断(3)CT/MRIによる慢性膵炎の画像診断における展開
宮川 宏之
1
,
北川 翔
1
,
奥 大樹
1
,
岡村 圭也
1
,
平山 敦
1
,
長川 達哉
1
1札幌厚生病院胆膵内科
キーワード:
慢性膵炎
,
ガイドライン
,
CT
,
MRI
,
MRCP
Keyword:
慢性膵炎
,
ガイドライン
,
CT
,
MRI
,
MRCP
pp.1345-1351
発行日 2020年9月20日
Published Date 2020/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001351
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これまで慢性膵炎のCT,MRI 画像に関しての診断基準は必ずしも定量化やグレード化はされていなかった.慢性膵炎は良性びまん性疾患のため広範囲の組織像が得難く診断には画像が重要となる.この画像の判定では専門医以外でもできる標準的な所見の基準が必要である.慢性膵炎におけるCT,MRI の画像所見のための標準化やスコア化が検討され提案されている.診断所見の標準化とそれによる疾患の重症度の評価を行うことにより,進行性の疾患である慢性膵炎の標準的な観察や評価が容易となり,より質の高い研究の可能性が期待される.今回改訂された本邦の「慢性膵炎臨床診断基準2019」のCT,MRI に関する記述をこれらと対比し,今後の本邦の慢性膵炎における画像診断やガイドラインの新たなる展開について考えた.
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