特集 慢性膵炎―ガイドライン改訂に向けて
6.慢性膵炎の治療(1)治療の基本方針
阪上 順一
1,2
,
香川 惠造
1
,
保田 宏明
2
,
十亀 義生
2
,
奥田 隆史
1
,
伊藤 義人
2
1市立福知山市民病院消化器内科
2京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科
キーワード:
ガイドライン
,
パンクレリパーゼ
,
サルコペニア
,
オステオパシー
,
ナルメフェン
Keyword:
ガイドライン
,
パンクレリパーゼ
,
サルコペニア
,
オステオパシー
,
ナルメフェン
pp.1353-1363
発行日 2020年9月20日
Published Date 2020/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001352
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慢性膵炎の治療は,成因・疼痛の有無・病期・糖尿病の有無によって異なり,性別や罹患年数によっても修飾される.断酒・禁煙指導は高いコンセンサスが得られている生活指導内容であり,運動・日光浴も有用である可能性がある.疼痛や強い脂肪便などがなければ,基本的に脂肪食は制限しない.非代償期となっても疼痛が持続する例があり,疼痛時には成分栄養剤が投与されることがあるが,中鎖脂肪酸(MCT)投与は賛否が分かれている.膵外分泌機能不全・脂溶性ビタミン欠乏・サルコペニア・オステオパシーに対する治療は消化酵素薬が主体となり,効果不十分な場合にプロトンポンプ阻害薬や脂溶性ビタミン薬の追加を考慮する.
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