特集 慢性膵炎―ガイドライン改訂に向けて
1.慢性膵炎の病態(1)成因,疫学
藤森 尚
1
,
高松 悠
1
,
松本 一秀
1
,
寺松 克人
1
,
大野 隆真
1
,
小川 佳宏
1
1九州大学大学院医学研究院病態制御内科学
キーワード:
慢性膵炎
,
成因
,
疫学
,
アルコール
,
喫煙
Keyword:
慢性膵炎
,
成因
,
疫学
,
アルコール
,
喫煙
pp.1297-1302
発行日 2020年9月20日
Published Date 2020/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001343
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慢性膵炎の診断基準が改訂され,新たな概念としてmechanistic definitionが取り入れられた.アルコール性と,特発性,遺伝性,家族性などの非アルコール性に分類されており,成因や病期を考慮した慢性膵炎診療が重要となる.本邦では定期的に慢性膵炎の疫学調査が行われており,成因として男性ではアルコール性,女性では特発性が最多である.慢性膵炎の進展には飲酒継続や喫煙が関連しており,断酒・禁煙などの生活習慣改善が重要であるとともに,膵癌発症の高リスクであることを念頭に置いた診療が必要である.
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