Japanese
English
特集 膵炎―診断と治療の最前線
各論
膵炎の疫学―全国調査より
Epidemiology of pancreatitis
正宗 淳
1
,
廣田 衛久
1
,
佐藤 賢一
1
,
下瀬川 徹
1
Atsushi MASAMUNE
1
,
Morihisa HIROTA
1
,
Ken-ichi SATOH
1
,
Tooru SHIMOSEGAWA
1
1東北大学医学部 消化器内科
1Division of Gastroenterology,Tohoku University Graduate School of Medicine
キーワード:
急性膵炎
,
慢性膵炎
,
全国調査
,
アルコール
Keyword:
急性膵炎
,
慢性膵炎
,
全国調査
,
アルコール
pp.676-680
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100486
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要旨
厚生労働省難治性膵疾患に関する調査研究班では,急性膵炎・慢性膵炎患者に関する全国調査を行った.2007年1年間に受療した急性膵炎患者数は推計57,560人,男女比は2.0:1であった.成因としては男性ではアルコールが,女性では胆石性が最も多い.重症急性膵炎は21.6%を占め,その致命率は8.0%にのぼる.一方,慢性膵炎患者数は推計47,100人,うち新規発症患者数は推計15,200人であった.男女比は4.3:1であり,男性の成因はアルコールが,女性は特発性が最も多い.急性膵炎ならびに慢性膵炎患者数は依然として増加を続けており,それらの疫学を理解したうえで診療にあたることが重要である.
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