これ一冊ですべてわかる消化器超音波検査
Ⅲ 胆膵領域 ⑨ 膵腫瘍に対する超音波内視鏡下治療
三好 人正
1,2
,
蘆田 玲子
1
,
高山 哲治
2
,
北野 雅之
1
1和歌山県立医科大学第二内科
2徳島大学大学院医歯薬学研究部消化器内科学
キーワード:
超音波内視鏡
,
Interventional EUS
,
膵臓
,
治療
Keyword:
超音波内視鏡
,
Interventional EUS
,
膵臓
,
治療
pp.1075-1081
発行日 2020年8月7日
Published Date 2020/8/7
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001284
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近年,胆膵領域におけるInterventional EUSが発展し,さまざまな治療法の開発が行われるようになってきた.特に膵疾患の診療においては,EUS‒FNA(endoscopic ultrasound‒guidedfine needle aspiration)による診断だけでなく,EUS‒FNA の技術を応用したEUS‒guidedfine‒needle injection(EUS‒FNI)をはじめとした新しいアプローチ法による局所治療まで応用可能となっている.膵腫瘍に対する超音波内視鏡を用いた局所治療は薬液の局注療法と特殊デバイスによる治療とに大別される.これらの多くはいまだ研究段階ではあるが,報告も確実に増えてきており,さまざまな知見が得られるようになってきた.またなかには実臨床での応用や治験が行われるようになってきた治療もあり,膵腫瘍に対する新規治療として大きな可能性を秘めているといえる.本稿では膵腫瘍に対する超音波内視鏡下の現状を問題点とともに概説する.
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