これ一冊ですべてわかる消化器超音波検査
Ⅱ 肝臓領域 肝臓領域の超音波overview
飯島 尋子
1,2
,
西村 貴士
1,2
1兵庫医科大学消化器内科
2兵庫医科大学超音波センター
キーワード:
contrast enhanced ultrasound
,
elastography
,
hepatic steatosis
,
attenuation imaging
Keyword:
contrast enhanced ultrasound
,
elastography
,
hepatic steatosis
,
attenuation imaging
pp.936-940
発行日 2020年8月7日
Published Date 2020/8/7
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001262
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消化器領域の超音波診断は,日々進歩している.1980 年代にコンベックスプローブ,カラードプラ法が開発された後,1999 年代にはハーモニックイメージ法の開発,経静脈性超音波造影剤レボビスト®が発売,その後2007 年にはソナゾイド®が発売され一気に肝腫瘍の診断と治療が変化した.組織定量化は2003年には日本で最初に,strain エラストグラフィが開発され,その後shear wave 法によるエラストグラフィの開発が進み,現在では肝硬度による線維化定量評価法が肝線維化診断のスタンダードとなっている.また,生活習慣の変化により脂肪性肝障害が増加し,非アルコール性脂肪肝炎(non‒alcoholic steatohepatitis;NASH)の診断のための減衰法による肝脂肪化定量法にも注目が集まる.超音波は圧倒的に簡便であることにメリットがある.本稿ではこれらのトピックスを概説する.
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