特集 進化する画像診断 ―下部消化管領域
3.下部消化管疾患の超音波診断 ―現状と課題(2)体外式超音波 ―簡便性,非侵襲性,広い用途の診断法
畠 二郎
1
,
今村 祐志
1
,
中藤 流以
1
,
眞部 紀明
1
1川崎医科大学検査診断学
キーワード:
体外式超音波
,
消化管
,
elastography
,
SMI
Keyword:
体外式超音波
,
消化管
,
elastography
,
SMI
pp.404-410
発行日 2022年3月20日
Published Date 2022/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002150
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体外式超音波(US)は病変の高分解能な断層像を描出する検査法である.高周波プローブでの病変の層構造の評価,superb microvascular imagingや造影超音波による微細血流のリアルタイム表示は他の画像診断法にないUSの特徴であり,最近ではelastographyを用いて病変の硬さの客観的な評価も可能となっている.これらの機能を駆使することで,腫瘍性疾患,炎症性疾患,虚血性疾患など幅広い疾患や病態において病変のスクリーニングやモニタリング,さらに精査などあらゆる局面において有用性が高い.非侵襲的で簡便なUSは,下部消化管疾患診療においてこれまで以上に活用されるべき検査法であるといえるが,検者依存性や普遍性,さらには概念の普及が課題である.
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