特集 薬物療法がひらく新しい肝細胞癌の治療strategy
1 .肝細胞癌に対する薬物療法(6)肝予備能評価の重要性―ALBI グレードを中心に
平岡 淳
1,3
,
熊田 卓
2,3
1愛媛県立中央病院消化器病センター内科
2岐阜協立大学看護学科
3Real‒life Practice Experts for HCC(RELPEC)Study Group(RELPEC)
キーワード:
肝細胞癌
,
分子標的治療薬
,
ALBI グレード
Keyword:
肝細胞癌
,
分子標的治療薬
,
ALBI グレード
pp.821-826
発行日 2020年7月20日
Published Date 2020/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001228
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肝予備能評価法としてChild‒Pugh 分類が長年にわたり使用されてきた.しかしChild‒Pugh 分類は半定量スコアによる評価で,アルブミンや腹水といった交絡する因子を含み,腹水や脳症といった主観的項目が含まれ,かつ統計学的に成立したものではないなどのさまざまな欠点がある.一方で近年の肝炎ウイルス治療の進歩によって肝予備能の保たれた症例が増加したこともあり,詳細な肝予備能評価が求められるようになった.近年,統計学的に成立したアルブミンとビリルビンのみで算出されるALBI グレードが提唱された.肝癌診療,とくに薬物療法における肝予備能評価の重要性を論じる.
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