連載 内視鏡の読み方
不整な微小血管構築像が範囲診断に有用であった除菌後胃癌の1 例
福本 康史
1
,
万波 智彦
1
,
若槻 俊之
1
,
古立 真一
1
,
清水 慎一
1
1国立病院機構岡山医療センター消化器内科
キーワード:
早期胃癌
,
NBI 併用拡大内視鏡
,
Helicobacter pylor(i ピロリ菌)
,
除菌後胃癌
,
ESD
Keyword:
早期胃癌
,
NBI 併用拡大内視鏡
,
Helicobacter pylor(i ピロリ菌)
,
除菌後胃癌
,
ESD
pp.767-771
発行日 2020年6月20日
Published Date 2020/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001206
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近年,拡大内視鏡や狭帯域光観察(NarrowBand Imaging;NBI)が登場し,さらにこれらを用いた胃癌診断が体系化されたことで,早期胃癌の質的あるいは範囲診断が,よりいっそう,的確に診断できるようになった.しかしながらHelicobacter pylori( H. pylori)除菌後胃癌に関しては,除菌に伴う病理学的な修飾や変化のため,その内視鏡診断の困難さがさまざまな観点から報告されている.2013 年2 月より,H. pylori 陽性の慢性胃炎に対する除菌療法が保険適用となり,H. pylori 除菌後胃癌に遭遇する機会はますます増加している.今回われわれは不整な微小血管構築像が範囲診断に有用であった除菌後胃癌の1 例を経験したので報告する.
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