連載 内視鏡の読み方
食道胃接合部に発生し扁平上皮化浸潤を伴った小SM 腺癌の1 例
郷田 憲一
1
,
小林 雅邦
2
,
土橋 昭
2
,
阿部 圭一朗
1
,
金森 瑛
1
,
鈴木 統裕
1
,
入澤 篤志
1
1獨協医科大学内科学(消化器)講座
2東京慈恵会医科大学内視鏡医学講座
キーワード:
食道胃接合部
,
小腺癌
,
粘膜下層浸潤
,
扁平上皮下浸潤
,
NBI
Keyword:
食道胃接合部
,
小腺癌
,
粘膜下層浸潤
,
扁平上皮下浸潤
,
NBI
pp.649-653
発行日 2020年5月20日
Published Date 2020/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001175
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食道胃接合部(esophagogastric junction;EGJ)癌は本邦において,組織型にかかわらずEGJ の上下2 cm 以内に癌の中心があるものと定義されている.海外では基本的に腺癌のみを対象としたSiewert 分類が広く用いられ,Siewert Ⅱ型が本邦のEGJ 腺癌とほぼ一致するとされる.本邦でのEGJ 癌の発生頻度は全胃癌の2.3%ときわめて低かったが,近年の肥満の増加・食生活の欧米化とともに食道胃逆流症の増加やHelicobacter pylori 菌感染率の低下に伴い,Barrett 食道・腺癌を含めたEGJ 腺癌の増加が予想されている.したがって,われわれ,消化器内視鏡医はEGJ 腺癌の内視鏡像に習熟しておく必要がある.
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