連載 内視鏡の読み方
生検後に再発・増大した食道超微小癌の1 例
郷田 憲一
1
,
小林 寛子
2
,
金森 瑛
1
,
阿部 圭一朗
1
,
鈴木 統裕
1
,
入澤 篤志
1
1獨協医科大学内科学(消化器)
2東京慈恵会医科大学付属病院新橋健診センター
キーワード:
食道
,
表在癌
,
扁平上皮癌
,
intraepithelial neoplasia
,
超微小
,
NBI
Keyword:
食道
,
表在癌
,
扁平上皮癌
,
intraepithelial neoplasia
,
超微小
,
NBI
pp.323-327
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001086
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2000 年以降,画像強調技術(NBI・FICE・BLI・iSCAN など)が臨床応用され,扁平上皮表在癌(superficial squamous cell carcinoma;SCC)がヨード染色を用いることなく茶褐色領域(brownish area;BA)として検出できるようになった.その過程で,通常白色光観察・ヨード染色では認識されていなかった極めて微小な腫瘍性病変が報告されるようになった.超微小病変の多くは炎症性病変との鑑別の難しい病変(indefinite for neoplasia)あるいは低異型度上皮内腫瘍(low grade intraepithelial neoplasia;LGIEN)とされ,上皮内癌(SCC in situ)を含む高異型度上皮内腫瘍(high grade intraepithelia lneoplasia;HGIEN)は少ないとされる.また,多数例での検討例は極めて少なく,拡大内視鏡所見の解析に加え,免疫組織化学的に検討しえたのは,われわれの報告以外に見当たらない(本症例は含まれていない).さらに,超微小病変の経時的変化に関する報告は極めて少ない.
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