特集 B 型肝炎Trends & Topics
11.新規抗B 型肝炎ウイルス薬の開発の現状と展望
大塚 基之
1
,
關場 一磨
1
,
船戸 和義
1
,
小池 和彦
1
1東京大学大学院医学系研究科消化器内科
キーワード:
cccDNA
,
Smc5/6蛋白
,
HBs抗原
Keyword:
cccDNA
,
Smc5/6蛋白
,
HBs抗原
pp.205-210
発行日 2020年1月20日
Published Date 2020/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001053
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B型肝炎に対する核酸アナログは効果も高く安全で良い薬であるが,服薬を中断できない・HBs抗原量の低下を得にくいなどの欠点もある.そこで,核酸アナログとは異なる機序をもつ抗ウイルス薬の開発が世界中で進められている.新規抗ウイルス薬の開発には,まずウイルスライフサイクルを正確に理解し,それに応じた介入法を編み出すことが大切である.われわれは,二つの化合物,ニタゾキサニドとペボネディスタットに,cccDNAからのウイルスRNAの転写を抑制する効果があることを見出した.今後さらに,核酸アナログとは異なる新たな抗B型肝炎ウイルス薬の開発が望まれる.
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