今月の主題 肝炎ウイルス関連マーカー
技術解説
肝生検組織の肝炎ウイルスマーカーの検出
高口 浩一
1
,
岩崎 良章
1
,
下村 宏之
1
,
水野 元夫
1
,
山田 剛太郎
1
,
辻 孝夫
1
Koichi TAKAGUCHI
1
,
Yoshiaki IWASAKI
1
,
Hiroyuki SHIMOMURA
1
,
Motoo MIZUNO
1
,
Gotaro YAMADA
1
,
Takao Tsuji
1
1岡山大学医学部第一内科学教室
キーワード:
酵素抗体法
,
蛍光抗体法
,
慢性B型肝炎
,
HBs抗原
,
HBc抗原
Keyword:
酵素抗体法
,
蛍光抗体法
,
慢性B型肝炎
,
HBs抗原
,
HBc抗原
pp.39-43
発行日 1991年1月15日
Published Date 1991/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900460
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肝生検組織を使用した肝炎ウイルスの検出は,B型肝炎ウイルス(HBV)については,蛍光抗体法および酵素抗体法により1970年代より盛んに行われている.1970年代にはHBc抗原およびHBs抗原に対するポリクロナール抗体を用いた肝内局在の検討が行われていたが,遺伝子工学の発展により最近ではモノクローナル抗体が容易に使用できるようになり,また望みのペプチドが容易に作成できるようになった.またHBV-DNAの解析が進んだことにより,HBV関連抗原として従来知られていたHBs抗原,HBc抗原に加え,新たにpre-S1,pre-S2抗原,X抗原などが染色されるようになった.現在,当教室で行われている酵素抗体法と蛍光抗体法の実際を紹介し,免疲実験法の基本操作と理論のマスター,さらには各施設にあった実験機器やそれに用いる小道具の工夫が重要であることを記載した.
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