特集 遭遇の機会が増えたIPMN/膵囊胞―現状と課題
1 .IPMN の基礎知識(1)IPMN の疫学と分類
松原 三郎
1
,
水野 卓
2
,
多田 稔
2
1埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科
2東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
偶発的膵囊胞
,
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)
,
主膵管型IPMN
,
分枝型IPMN
,
混合型IPMN
Keyword:
偶発的膵囊胞
,
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)
,
主膵管型IPMN
,
分枝型IPMN
,
混合型IPMN
pp.1439-1444
発行日 2019年10月20日
Published Date 2019/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000963
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画像診断技術の進歩,健康意識の高まり,人間ドックの普及などから無症状の膵囊胞が偶発的に発見される機会が増えている.偶発的膵囊胞の有病率に関してはさまざまな報告があるが,2019 年に報告されたメタ解析では膵囊胞全体で8%,IPMN は4.3%と高率であった.また膵囊胞の有病率は年齢とともに増加し,糖尿病や肥満とも関連がある可能性がある.偶発的膵囊胞の多くはIPMN であり,継続的な経過観察が求められる.IPMN は画像上,主膵管型,分枝型,混合型に分類され,適切な治療を行うためには画像診断が重要である.
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