特集 消化器ステント留置
2 .胆膵ステント留置(5)急性閉塞性胆管炎の内視鏡的ドレナージ術
窪田 賢輔
1
1横浜市立大学附属病院内視鏡センター
キーワード:
急性胆管炎
,
内視鏡的ドレナージ
,
東京ガイドライン(TG)18
Keyword:
急性胆管炎
,
内視鏡的ドレナージ
,
東京ガイドライン(TG)18
pp.1262-1269
発行日 2019年8月20日
Published Date 2019/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000911
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急性閉塞性胆管炎はしばしば重症化し,全身性ショックに陥る可能性がある.その初期対応については病態を十分理解し,東京ガイドライン2018 を遵守しながら,適切な内視鏡診療を行うことが肝要である.軽症では保存的治療を行うが,中等症以上では内視鏡的胆道ドレナージが1st choice となることが多い.その発症には良性疾患として胆石性と,硬化性胆管炎に伴うような変性疾患に伴うもの,十二指腸乳頭部憩室に伴う解剖学的変異に伴う逆行性胆管炎などに分類される.一方,悪性疾患として胆管癌,とくに肝門部領域胆管癌でもまれに急性閉塞性胆管炎を伴う場合がある.症例に応じた対応が求められる.EST は必須ではない.胆道ドレナージの選択においてはENBD とEBS では臨床的には差がないとされている.最近,EUS‒guided biliary drainage やランデブー法が,ERCP 困難例に試みられている.
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