Japanese
English
特集 消化器外科における非観血的ドレナージ
内視鏡的ドレナージ―適応と方法,手技の実際:肝胆膵手術の周術期における胆管・膵管ドレナージを中心に
Endoscopic drainage in hepatopancreatobiliary surgery
阿部 展次
1
,
鈴木 裕
1
,
竹内 弘久
1
,
松岡 弘芳
1
,
柳田 修
1
,
正木 忠彦
1
,
森 俊幸
1
,
杉山 政則
1
,
跡見 裕
1
Nobutsugu ABE
1
1杏林大学医学部外科
キーワード:
内視鏡的ドレナージ
,
胆汁漏出
,
膵液漏出
,
ENBD
,
胆管ステント
,
ENPD
,
膵管ステント
Keyword:
内視鏡的ドレナージ
,
胆汁漏出
,
膵液漏出
,
ENBD
,
胆管ステント
,
ENPD
,
膵管ステント
pp.893-900
発行日 2006年7月20日
Published Date 2006/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100922
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要旨:肝胆膵手術の周術期に応用できる内視鏡的ドレナージの適応,方法,手技に焦点をあてて概説した.内視鏡的胆管・膵管ドレナージは胆管・膵管内圧と十二指腸内圧との圧勾配を減少させ,種々の原因による胆汁・膵液漏出に対して有効な治療法となる.胆囊摘出術後や,T-チューブ抜去後の胆汁漏出に対しては内視鏡的経鼻胆管ドレナージによって早期の治癒が期待できる.肝切除後の胆汁漏出に対しては,治癒までに比較的時間を要することが多いので,胆管プラスチックステント留置が適している.これらの内視鏡的胆管ドレナージは肝胆道系外傷による胆汁漏出や,胆管系との交通を有する肝膿瘍に対しても有効である.一方,膵手術周術期における内視鏡的膵管ドレナージの有用性を論じた報告は少ないが,膵手術後に発生する膵液漏出に対しては膵管プラスチックステント留置や内視鏡的経鼻膵管ドレナージが有効な場合も少なくない.
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