炎症性腸疾患診療のupdate
Ⅵ 炎症性腸疾患の外科治療 ③術後pouchitis(回腸囊炎)の診断と治療
板橋 道朗
1
,
中尾 紗由美
1
,
谷 公孝
1
,
番場 嘉子
1
,
小川 真平
1
,
山本 雅一
1
1東京女子医科大学消化器・一般外科
キーワード:
回腸囊炎
,
pouchitis
,
難治性回腸囊炎
,
chronic pouchitis
Keyword:
回腸囊炎
,
pouchitis
,
難治性回腸囊炎
,
chronic pouchitis
pp.910-917
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000826
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潰瘍性大腸炎手術後には,多くの患者が社会復帰可能となりQOL が向上する.しかしながら,術後合併症の発症はQOL を大きく低下させるために,その診断や初期対応はきわめて重要である.pouchitis(回腸囊炎)の発生頻度は10~50%とされ,もっとも頻度が高い術後合併症である.発症時期は術後12 カ月以内に56%が発症し,30カ月を超えての発症はまれである.pouchitis の多くが抗菌薬投与で軽快するが,重症例や難治例では入院治療やまれにはpouch 切除手術が必要となることもあり,pouch の適切な管理がQOL 維持に必須である.
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