特集 炎症性腸疾患update
[Chapter 3] IBD special situationのupdate
回腸囊炎に対する治療
秋山 慎太郎
1
1筑波大学附属病院 IBDセンター
キーワード:
潰瘍性大腸炎(UC)
,
診断
,
回腸囊炎
,
リアルワールドデータ(RWD)
Keyword:
潰瘍性大腸炎(UC)
,
診断
,
回腸囊炎
,
リアルワールドデータ(RWD)
pp.1097-1099
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_1097
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★★回腸囊炎の診断は,Sandbornらが提唱したPouchitis Disease Activity Index(PDAI)に基づき,臨床症状(排便回数,血便,便意切迫感または腹痛,発熱),回腸囊内視鏡所見,組織学的所見の総合評価に基づいて行われる.
★★急性回腸囊炎の治療は,抗菌薬が中心である.
★★慢性回腸囊炎の寛解導入療法として経口ciprofloxacinとmetronidazoleの併用療法やrifaximinなどの抗菌薬内服や経口budesonideなどが,寛解維持療法としてVSL#3が推奨される.
★★術前にUCと診断された患者の10%で,Crohn病様の回腸囊炎(CDLPI)を呈する.
★★CDLPIは,瘻孔,回腸囊の口側小腸の炎症や狭窄を特徴とする予後不良な表現型であり,適切な治療介入を必要とする.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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