特集 肝と免疫2019
2.自己免疫性肝炎(3)自己免疫性肝炎の治療と予後
大平 弘正
1
,
阿部 和道
1
,
高橋 敦史
1
1福島県立医科大学消化器内科学講座
キーワード:
アザチオプリン
,
UDCA
,
NUDT15
,
MMF
Keyword:
アザチオプリン
,
UDCA
,
NUDT15
,
MMF
pp.495-501
発行日 2019年4月20日
Published Date 2019/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000736
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自己免疫性肝炎(AIH)は,適切な治療が行われないと肝硬変や肝不全に進展する疾患であり,原則として副腎皮質ステロイドによる薬物療法が必要である.最近,わが国においてもAIH に対するアザチオプリンの保険診療が可能となり,再燃例やステロイド不耐例に対して今後,使用頻度が高まることが予想される.治療によって血清トランスアミナーゼの持続正常化が得られた場合は予後良好であるが,治療抵抗例,急性肝不全例,肝硬変例では予後が不良であることから留意が必要である.臨床の現場においては,各症例の重症度や病態に応じた対応が大切である.
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