病気のはなし
自己免疫性肝炎
中沼 安二
1
,
片柳 和義
1
1金沢大学医学部病理学第2講座
pp.830-836
発行日 1998年9月1日
Published Date 1998/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903596
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新しい知見
肝炎ウイルスがほとんど出そろい,1993年に肝炎ウイルスマーカー陰性の自己免疫性肝炎(AIH)の存在が確立された.国際AIH研究グループや厚生省「難治性肝炎」調査研究班が中心となり,AIHの診断基準(表1〜3)が提唱されたが,それは記述的な診断基準とスコア化による診断基準からなる.
わが国でのAIH症例が国際AIHグループの診断基準に照らし合わせて検討された結果,C型肝炎ウイルス(HCV)関連マーカーが陰性のAIH症例では,確診例が54%,疑診例が42.5%となり,この診断基準の有効性が指摘されている.
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