特集 内科プライマリケアのための消化器診療Update
肝疾患
自己免疫性肝炎
海老沼 浩利
1
1慶應義塾大学医学部消化器内科
pp.1752-1756
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223713
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ポイント
●自己免疫性肝炎は何らかの自己免疫機序がその発症に想定されている原因不明の肝炎である.
●抗核抗体陽性,血清IgG高値,interface hepatitis・形質細胞浸潤といった肝組織像が特徴的であるが,他の原因による肝疾患の否定が重要である.
●治療には,その重症度に合わせた量のステロイドを投与し,トランスアミナーゼ値の改善をみながら適宜漸減する.
●自己免疫性肝炎のなかには,急性肝炎あるいは急性増悪として発症し,治療開始が遅れると重症肝炎,急性肝不全に移行する症例が存在する.
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