増大号 症例から学ぶ 疾患と検査値の推移
1章 消化器疾患
自己免疫性肝炎
小池 和彦
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院消化器・肝臓内科
pp.202-209
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208918
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Point
●自己免疫性肝炎(AIH)の病因は不明であるが,肝障害の発症と病態の進展にはなんらかの自己免疫機序の関与が想定されている.
●肝炎ウイルス検査が陰性であり,さらに免疫グロブリンの上昇や抗核抗体(ANA),抗平滑筋抗体(ASMA),抗LKM-1抗体などの自己抗体が陽性となることが特徴の肝障害である.
●出現する自己抗体の種類によって病型が分類され,病型により副腎皮質ステロイド治療の反応性,臨床像や予後が異なる.
●適切な診断のもと副腎皮質ステロイド治療を行えば,わが国の多くの症例の予後は良好である.
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