連載 薬の知識
レンバチニブメシル酸塩(レンビマ®)
上嶋 一臣
1
,
工藤 正俊
1
1近畿大学医学部消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
レンバチニブ
,
副作用対策
Keyword:
肝細胞癌
,
レンバチニブ
,
副作用対策
pp.448-450
発行日 2019年3月20日
Published Date 2019/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000718
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
肝細胞癌は,典型的な多血性腫瘍であり,VEGF(血管内皮増殖因子)およびFGF(線維芽細胞増殖因子)による血管新生が重要な役割を果たしていると考えられる.また,FGFR(FGFreceptor)シグナルは肝細胞癌の悪性化や予後不良に関連していることが報告されている.レンバチニブは,VEGFR(VEGF receptor) 1~3,FGFR 1~4 などの受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有しており,VEGFR およびFGFR の阻害による血管新生阻害に加えて,肝細胞癌の悪性化にかかわるFGFR を阻害することで,肝細胞癌に対する抗腫瘍効果を発揮する.
Copyright © 2019, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.