特集 肥満と消化器
3 .肥満と消化器疾患(2)肥満とHelicobacter pylori
鎌田 智有
1
,
角 直樹
1
,
楠 裕明
2
,
眞部 紀明
3
,
高尾 俊弘
1
,
春間 賢
4
1川崎医科大学健康管理学
2川崎医科大学総合臨床医学
3川崎医科大学検査診断学(内視鏡・超音波)
4川崎医科大学総合内科学2
キーワード:
H. pylori 感染
,
肥満
,
食欲
Keyword:
H. pylori 感染
,
肥満
,
食欲
pp.389-394
発行日 2019年3月20日
Published Date 2019/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000709
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肥満者のHelicobacter pylori 感染率は非肥満者と比較して有意に高いとする報告,または低いとする報告,差はないとする報告があり,その研究対象や国・地域により一定した成績が出ていないのが現状である.消化器症状を有する症例や消化性潰瘍などでは除菌治療により食欲が亢進し,体重増加や肥満を新たに認める症例も認められる.除菌治療後に食欲が亢進する原因には胃組織内のグレリンの発現および血漿グレリンの増加が考えられている.また,レプチンも食欲亢進に関与している可能性があるが,除菌前後で血清レプチン濃度は増加するという報告や変化しないとの報告がある.
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