肥満と消化器疾患
肥満と肥満症
宮崎 滋
1
1結核予防会新山手病院 生活習慣病センター
キーワード:
肥満
,
BMI
,
メタボリックシンドローム
,
肥満症
,
腹腔内脂肪
,
肝疾患-非アルコール性脂肪性
,
腹部CT
Keyword:
Obesity, Morbid
,
Obesity
,
Body Mass Index
,
Metabolic Syndrome X
,
Intra-Abdominal Fat
,
Non-alcoholic Fatty Liver Disease
pp.1573-1578
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014025306
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日本ではBMI25以上を肥満と判定する.一方,肥満症は肥満と判定されたもので,健康障害があるか,内臓脂肪の過剰蓄積(内臓脂肪面積100cm2以上)であれば診断される.簡潔に言えば,治療すべき肥満が肥満症である.肥満症に合併する疾患の大部分は内臓脂肪蓄積が関与している.BMI35以上で,肥満肺胞低換気症候群や心不全を合併する肥満を高度肥満という.わずかな体重減少であっても,内臓脂肪は皮下脂肪に比し速やかに減少するので,合併する疾患の改善が期待できる.治療による体重減少の目標は現体重の3~5%を3~6ヵ月で減少させることである.この程度の体重減少により,肥満に起因する疾患の多くが改善されることが,特定健診・保健指導で実証されている.
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