特集 図説 胃と腸用語集2012
治療
Helicobacter pylori除菌(Helicobacter pylori eradication)
塩谷 昭子
1
,
鎌田 智有
1
1川崎医科大学消化管内科
pp.873
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113439
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除菌の適応疾患 保険診療でHelicobacter pylori(H. pylori)の検査や除菌治療ができるのは,現在,(1) 胃潰瘍・十二指腸潰瘍,(2) 胃MALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫,(3) 特発性血小板減少性紫斑病,(4) 早期胃癌に対する内視鏡治療後に限定されている.
除菌判定 除菌治療後のH. pylori感染の診断に当たっては,尿素呼気試験およびモノクローナル抗体を用いた便中H. pylori抗原測定が有用である.プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor;PPI)やウレアーゼ阻害作用を有する防御因子増強薬は,投与されている場合,偽陰性となる可能性があり,少なくとも検査前2週間は中止する.
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