特集 肥満と消化器
1 .肥満の基礎(3)食欲調節機序
河村 菜実子
1
,
勝浦 五郎
1
,
浅川 明弘
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心身内科学分野
キーワード:
末梢性摂食調節
,
視床下部
,
報酬系
,
ストレス
,
摂食障害
Keyword:
末梢性摂食調節
,
視床下部
,
報酬系
,
ストレス
,
摂食障害
pp.365-370
発行日 2019年3月20日
Published Date 2019/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000705
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摂食行動は,生体のエネルギーの恒常性を維持するために重要な機能であり,末梢からの情報が視床下部(ホメオスタティック調節系)と中脳辺縁系ドーパミン神経系(報酬系)に作用して調節されている.さらに,食文化の発展に伴い,高カロリー食およびスクロースはnatural reward として作用し,それらの食物に対する嗜好性や報酬強化による摂食調節のメカニズムも明らかになりつつある.また,ストレスが視床下部だけでなく,報酬系や情動をつかさどる大脳辺縁系に影響して摂食障害を引き起こす可能性が示唆されている.
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