特集 肝線維化ー診断を超えて
4 .肝線維化の動物モデル—肝発癌との関連を含めて
汐田 剛史
1
1鳥取大学大学院医学系研究科遺伝子医療学部門
キーワード:
肝線維化
,
肝線維化機序
,
動物モデル
,
肝癌との関連
Keyword:
肝線維化
,
肝線維化機序
,
動物モデル
,
肝癌との関連
pp.1637-1644
発行日 2018年11月20日
Published Date 2018/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000590
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
肝線維化は,慢性肝障害により発症し,1 型および3 型コラーゲンが過剰に蓄積する病態である.肝線維化は,進行すれば,やがて肝硬変に至る.肝硬変は,病態の理解と合併症の治療の進歩により,生存期間の延長をもたらしたが,非代償性肝硬変は未だ治療法のないunmetmedical needsの対象である.肝線維化の動物モデルは複数報告されている.本稿では,7種類の肝線維化動物モデルをレビューしたが,肝発癌を認めるのは1 種類のモデルのみであった.また,肝発癌モデルにも肝線維化を合併する場合と合併しない場合が存在する.したがって,肝線維化と肝発癌は異なるパスウェイで発症することが示唆される.
Copyright © 2018, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.