特集 消化管粘膜下腫瘍(SMT)の診療
14.空腸,回腸でみられる粘膜下腫瘍
森川 昇玲
1
,
矢野 智則
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
消化管間質腫瘍
,
神経内分泌新生物
,
リンパ管腫
,
血管腫
,
異所性膵
Keyword:
消化管間質腫瘍
,
神経内分泌新生物
,
リンパ管腫
,
血管腫
,
異所性膵
pp.1555-1559
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000567
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
空腸,回腸の粘膜下腫瘍や粘膜下腫瘍様病変にはさまざまなものがある.しかし,無症状に経過するものも多く正確な頻度は不明である.消化管出血や狭窄症状,腹痛,腸重積,腹部腫瘤触知を契機として診断されるほか,無症状で他疾患に対する検査で偶然見つかる場合もある.内視鏡検査のみでの診断はしばしば困難であり,CTや腹部超音波検査,ミニプローブを用いた超音波内視鏡などの情報も考慮して総合的に診断することが必要である.内視鏡的生検は正診率に対し生検後出血の危険性が高いものもあり不要な生検は避けるべきである.外科的切除が必要な場合には,点墨などのマーキングを行っておけば,腹腔鏡補助下小腸部分切除術を行う際に有用である.
Copyright © 2018, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.