特集 表在性十二指腸腫瘍の新展開
表在性十二指腸腫瘍の低侵襲治療 十二指腸スネア切除の問題点と今後の展望
細谷 和也
1
,
滝沢 耕平
,
角嶋 直美
,
川田 登
,
吉田 将雄
,
岸田 圭弘
,
伊藤 紗代
,
今井 健一郎
,
堀田 欣一
,
小野 裕之
1静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科
キーワード:
十二指腸鏡法
,
十二指腸腫瘍
,
水
,
治療成績
,
内視鏡的粘膜切除術
,
スネア
Keyword:
Duodenal Neoplasms
,
Water
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Treatment Outcome
,
Duodenoscopy
pp.1037-1043
発行日 2019年7月25日
Published Date 2019/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2019334142
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表在性非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)に対する内視鏡診断・治療の機会は年々増加傾向にあるが、十二指腸における内視鏡治療は他臓器に比べ、出血や穿孔といった偶発症のリスクが高いことが知られる。近年CSPやUEMRといった新たな手技が登場し、従来のEMRやESDに比べ、より低侵襲が治療選択肢として期待されている。遅発性偶発症の予防法も進歩しつつあり、近年内視鏡治療適応の考え方は変わりつつある。CSPやUEMRは今後十二指腸病変に対する内視鏡治療として標準治療となる可能性を秘めているが、いずれも短期・長期成績に関する報告はまだ多くはない。現在進行中の多施設前向き研究による有効性や安全性の検証が待たれる。
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