特集 表在性十二指腸腫瘍の新展開
表在性十二指腸腫瘍の診断 表在性十二指腸腫瘍の精査内視鏡はどう行うべきか、拡大内視鏡はどこまで有用か?
角嶋 直美
1
,
吉田 将雄
,
滝沢 耕平
,
川田 登
,
籔内 洋平
,
村井 克行
,
細谷 和也
,
石渡 裕俊
,
松林 宏行
,
小野 裕之
1静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科
キーワード:
Methylrosanilinium Chloride
,
十二指腸鏡法
,
十二指腸腫瘍
,
超音波内視鏡検査
,
狭帯域光観察
,
色素内視鏡法
Keyword:
Endosonography
,
Duodenal Neoplasms
,
Gentian Violet
,
Duodenoscopy
,
Narrow Band Imaging
pp.1032-1036
発行日 2019年7月25日
Published Date 2019/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2019334141
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十二指腸表在性腫瘍(低異型度腺腫、高異型度腺腫、癌)の精査は白色光観察およびNBIによる観察が有用である。白色光観察では、病変の局在、乳頭/副乳頭との位置関係を確認し、腫瘍径/肉眼型/陥凹の有無/色調/分葉の有無やくずれに注目する。NBI拡大観察では粘膜構造に注目し、病変内に2つ以上のパターンが認識できれば高異型度腺腫以上、単一であっても粘膜構造が不明瞭化し異常血管を認めれば、やはり高異型度腺腫の可能性が高い。十二指腸粘膜下層浸潤癌は症例数が少ないため明確な診断基準はないものの、腫瘍径が10mm以上を超える場合には可能性が出てくることから、隆起がしっかりしたものや明瞭な陥凹を有する隆起性病変では、さらに超音波内視鏡などによる精査を行う必要がある。
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