特集 膵神経内分泌腫瘍update
12.膵神経内分泌腫瘍の化学療法
古瀬 純司
1
1杏林大学医学部腫瘍内科学
キーワード:
膵神経内分泌腫瘍
,
化学療法
,
ストレプトゾシン
Keyword:
膵神経内分泌腫瘍
,
化学療法
,
ストレプトゾシン
pp.1177-1182
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000474
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神経内分泌腫瘍(NETs)は高分化腫瘍と低分化がん(NEC)に分けられ,薬物療法はそれぞれ大きく異なる.高分化NETsに対する薬物療法はソマトスタチンアナログ,分子標的薬,殺細胞性抗がん剤(化学療法薬)が増殖速度(悪性度)や腫瘍量を考慮して使い分けられる.化学療法薬は一般にソマトスタチンアナログや分子標的薬に比べ高い腫瘍縮小効果が得られるが,比較試験に基づくエビデンスに乏しい.現在ストレプトゾシンのみが保険診療上使用可能であり,単独あるいはフルオロウラシルとの併用で用いられる.海外ではテモゾロミドやカペシタビンが使用されており,日本でも適応承認が期待される.一方,NECに対する薬物療法は通常小細胞肺がんに準じてシスプラチンとイリノテカンあるいはエトポシドとの併用療法が行われている.
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