特集 大腸腫瘍治療後のサーベイランス
13.正常大腸者のサーベイランス
木村 聖路
1
1青森労災病院消化器内科内視鏡科
キーワード:
正常大腸者
,
サーベイランス
,
中間期癌
Keyword:
正常大腸者
,
サーベイランス
,
中間期癌
pp.1057-1061
発行日 2018年6月20日
Published Date 2018/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000445
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大腸内視鏡検査において腺腫や癌などの腫瘍性病変のない正常大腸者は,通常はサーベイランスの対象とはならないが,欧米ではそのような対象者の経過観察における大腸癌の発生率もよく検討されている.米国のガイドラインでは10年後の再検査を推奨しているが,必ずしもそれを支持する報告のみではなく,5年後までは安全とする報告も見受けられる.また初回正常大腸所見の後で内視鏡診断される浸潤癌(interval cancer,中間期癌)の例もまれながら存在しており,正常大腸者のなかには見逃された病変も隠れている可能性は否定できない.とくに検診陽性者における正常大腸者では,その後の経過観察には注意が必要である.
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