特集 緊急内視鏡の適応と実際
12.小児における緊急内視鏡の注意点
中山 佳子
1
1信州大学医学部小児医学教室
キーワード:
小児
,
緊急内視鏡
,
消化管出血
,
異物誤飲
,
全身麻酔
Keyword:
小児
,
緊急内視鏡
,
消化管出血
,
異物誤飲
,
全身麻酔
pp.555-560
発行日 2018年4月20日
Published Date 2018/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000324
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小児の緊急内視鏡のおもな適応は,活動性消化管出血と異物誤飲である.小児の活動性消化管出血の原因は多様で,全身状態を安定させた後に出血源の同定と止血術が行われる.異物誤飲は,小児科医が対応に苦慮する訴えの一つである.緊急異物摘出術は,症状のある食道異物,すべての食道に滞留したボタン電池が良い適応とされる.基本的な内視鏡操作や治療手技は,小児と成人で同様であるが,体が小さい乳児や幼児では細い機器を選択しなければならない.また,一般的に胃内容物の誤嚥もしくは不安定な呼吸循環動態のため,合併症のリスクが高くなる.重症例では気道の確保,呼吸循環の管理,体動がないという利点から全身麻酔が望ましい.
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