特集 消化管出血のマネジメントが変わっている? ―最新情報と診療の実際
1.総論(2)消化管出血の診断手順
小池 智幸
1
,
八田 和久
1
,
尾形 洋平
1
,
齊藤 真弘
1
,
菅野 武
1
,
正宗 淳
1
1東北大学大学院消化器病態学分野
キーワード:
吐血
,
下血
,
血便
,
消化管出血
,
緊急内視鏡
Keyword:
吐血
,
下血
,
血便
,
消化管出血
,
緊急内視鏡
pp.1360-1367
発行日 2023年9月20日
Published Date 2023/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002804
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消化管出血の診療では,まずバイタルサインを速やかにチェックし出血性ショックの評価を行い,出血兆候が吐血か下血か血便か,また,その時期,状況,量,性状などの問診を行うことで出血源の診断の参考となる.黒色便,経鼻胃管からの血液,BUN/クレアチニン比30以上は上部消化管出血を疑わせる所見である.下部消化管から出血をきたす疾患としては大腸憩室が多く,経口洗浄剤を用いた24時間以内の大腸内視鏡検査が提案されている.小腸出血の診断では,CTで造影剤の消化管内への漏出を含む有意所見がなく,バイタルサインが安定している場合はカプセル内視鏡検査が推奨される.
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