特集 緊急内視鏡の適応と実際
11.消化管軸捻転
三上 達也
1
,
相原 智之
2
,
佐竹 美和
2
,
坂本 十一
2
,
東野 博
2
,
福田 眞作
1
1弘前大学医学部附属病院光学医療診療部
2弘前市立病院内科
キーワード:
大腸軸捻転
,
胃軸捻転
,
内視鏡的整復
Keyword:
大腸軸捻転
,
胃軸捻転
,
内視鏡的整復
pp.551-554
発行日 2018年4月20日
Published Date 2018/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000323
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消化管軸捻転は大腸に発生することが多く,とくにS 状結腸に多く発生する.腹部単純X 線写真のcoffee bean sign は有名であるが,CT で穿孔,腸管壊死の徴候がないことを確認する必要がある.徴候があれば手術を考慮する.内視鏡を挿入する際には,少量の送気で愛護的に捻転部を越え,拡張腸管部のガスを吸引し,脾彎曲部まで挿入して直線化する. 胃軸捻転はまれな疾患であり,その多くはCT で診断される.こちらも穿孔,胃壁壊死の徴候があれば手術を考慮する.まずは胃管を挿入して減圧を期待する.送気が過剰にならないように注意しながら内視鏡を肛門側に挿入し,十二指腸下行脚まで挿入して直線化する.いずれも整復後に繰り返す場合は待機的手術を考慮する.
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