特集 慢性便秘―新たな分類と病態・診断・治療
6.二次性便秘の診断と治療
大久保 秀則
1
,
冬木 晶子
1
,
中島 淳
1
1横浜市立大学附属病院肝胆膵消化器病学
キーワード:
症候性便秘
,
薬剤性便秘
,
オピオイド誘発性便秘症
,
ナルデメジン
Keyword:
症候性便秘
,
薬剤性便秘
,
オピオイド誘発性便秘症
,
ナルデメジン
pp.441-446
発行日 2018年3月20日
Published Date 2018/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000295
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二次性便秘にはなんらかの基礎疾患に続発する「症候性便秘」と薬剤に起因する「薬剤性便秘」がある.症候性便秘をきたす原因疾患には内分泌疾患,神経疾患,膠原病,腎不全,精神疾患などが挙げられ,薬剤性便秘をきたす薬剤としては抗コリン薬,抗うつ薬,抗精神病薬,抗パーキンソン病薬,オピオイドや利尿薬などが代表的である.対策としては原疾患の治療および被疑薬の中止が基本となるが,実際はこれだけでは改善しないことも多い.現実的には浸透圧性下剤や分泌性下剤を用いた排便コントロールが中心となる.なお,ナルデメジンなど新規治療薬も登場しており,オピオイド誘発性便秘に対しては今後,臨床現場での活用が期待される.
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