特集 患者満足度の高い便秘診療
さまざまなケースへの対応
向精神薬による便秘
野口 信彦
1,2
,
吉田 晴久
2
1復康会沼津中央病院
2横浜市立大学医学部精神医学教室
キーワード:
薬剤性便秘
,
向精神薬
,
多職種連携
Keyword:
薬剤性便秘
,
向精神薬
,
多職種連携
pp.1547-1551
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227142
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Point
◎精神科患者では,疾患に伴う症状などによる症候性便秘と,向精神薬による薬剤性便秘の両方が重なり合っている.
◎抗精神病薬やその副作用の緩和を目的に使用される抗Parkinson病薬,一部の抗うつ薬の抗コリン作用によって薬剤性便秘が引き起こされる.
◎便秘の原因となる向精神薬の調整は精神症状との兼ね合いもあるため,慎重に行う必要があり,また個々の症例に応じた対応が必要である.
◎下剤使用のほか,生活習慣の改善など,精神科医とかかりつけ内科医,看護師ほか多職種での対応が必要である.
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