特集 NASH2018
3 .NASH の病理所見
全 陽
1
1神戸大学病院病理診断科
キーワード:
脂肪性肝炎
,
non‒alcoholic steatohepatitis
,
肝生検
,
肝細胞癌
Keyword:
脂肪性肝炎
,
non‒alcoholic steatohepatitis
,
肝生検
,
肝細胞癌
pp.25-30
発行日 2017年12月20日
Published Date 2017/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000195
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NASH の診断には病理診断が重要で,肝細胞の風船様腫大を慎重に評価する必要がある.また,NASH はウイルス性肝炎や原発性胆汁性胆管炎など他の肝疾患に合併してみられることもある.NASH でもインターフェース肝炎や形質細胞浸潤がみられるので,自己免疫性肝炎の合併に関してはとくに慎重な評価が求められる.小児例では組織変化が成人例と異なっており,成人の基準で診断すると過少診断になるリスクがある.また,特殊な病態として,減量手術後の進行性NASH や,steatohepatitic な組織像を示す肝細胞癌が注目されており,これらの点についても紹介する.
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