特集 求められる腎不全患者の緩和ケアとその人らしさのケア―あるべき姿を再考する
11.腎移植を経験した透析患者の終末期における看護実践―病棟看護師の立場から
中野 国枝
1
1長崎大学病院・看護師(慢性疾患看護専門看護師・透析看護認定看護師)
キーワード:
緩和ケア
,
腎移植
,
意思決定支援
Keyword:
緩和ケア
,
腎移植
,
意思決定支援
pp.943-947
発行日 2026年9月10日
Published Date 2026/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003923
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Aさんは60歳代女性で,ループス腎炎による末期腎不全のため血液透析を導入後,生体腎移植を受けた.移植後もさまざまな疾患と共存しながら自立した生活を送っていたが,心不全や慢性下肢虚血の増悪により透析再導入となり,終末期には身体的苦痛に加え,心理的・社会的・スピリチュアルな苦痛が顕在化した.多職種による症状緩和を図るとともに,これまで自ら考え意思決定してきた本人の価値観を尊重し,最期の過ごし方について対話を重ねた.その結果,本人は親類への支援依頼や療養場所について主体的に意思決定することができた.本事例を通して,その人らしさを尊重した緩和ケアには,適切な症状マネジメントと価値観に基づく意思決定支援が重要であることが示された.

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