特集 透析患者の心臓病のすべて―インターベンションを中心に
13.心疾患を有する透析患者の看護のポイント
鷲山 聡子
1
,
小野寺 敦啓
1
,
本間 隆
1
1昭和医科大学医科保健医療学部看護学科臨床看護ケア開発学・看護師
キーワード:
心疾患
,
虚血性心疾患
,
心不全
,
不整脈
,
看護
,
生活指導
Keyword:
心疾患
,
虚血性心疾患
,
心不全
,
不整脈
,
看護
,
生活指導
pp.742-748
発行日 2025年7月10日
Published Date 2025/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003464
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透析患者の多くは腎機能低下により体内の循環血液量が増加し,心臓に負担がかかるため心疾患を合併しやすい.なかでも虚血性心疾患は無症候性で発見が遅れやすく,心臓死のリスクが高いため,血圧・モニター心電図・胸部症状・呼吸状態などを通じて悪化の兆候を積極的に観察し,早期発見に努める必要がある.腎臓と心臓は循環維持において密接に関係しており,片方の機能不全はもう一方にも影響を及ぼす.心不全の増悪を早期に察知し対応するだけでなく,患者自身が予防行動を取れるよう生活指導も重要である.不整脈は突然死や透析困難の原因となるため,看護師は透析中および前後の心電図変化,電解質,循環動態に注意を払い,異常時には迅速な対応が求められる.

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