海外に行くと言われたら-渡航前後の医学的問題について 基礎疾患を有する人の渡航
心血管系疾患を有する人の渡航
舟橋 紗耶華
1
,
永井 利幸
1国立循環器病研究センター 心臓血管内科部門
キーワード:
心臓血管疾患
,
心不全
,
不整脈
,
心筋虚血
,
リスク評価
,
診断書
,
除細動器
,
旅行医学
,
飛行機旅行
,
エコノミークラス症候群
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Arrhythmias, Cardiac
,
Heart Failure
,
Myocardial Ischemia
,
Risk Assessment
,
Defibrillators
,
Travel Medicine
,
Air Travel
pp.955-960
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017209339
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近年,海外渡航は空路によるものがほとんどであり,心血管系疾患患者特有の航空機搭乗可能条件が示されている.航空法で定められたAEDを含む最低限の医療器材・薬剤が国際線航空機内に常備されている.渡航前の準備において最重要事項は内服薬であるが,植込み型機械的デバイスへの配慮も必要であり,デバイス手帳や簡易英文診断書の準備が必要である.渡航中は渡航先での電磁波や感染症に十分注意させるようにし,渡航先に応じて可能な限り予防接種を推奨する.静脈血栓塞栓症はあらかじめ発症リスクの層別を行い,とくにハイリスク例には予防手段を十分指導しておくことが重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017