特集 高齢者施設で生活する透析患者の実態
10.高齢透析患者のwell-beingをどう捉えるか?
柴垣 有吾
1
1聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科
キーワード:
well-being
,
patient-centered approach
,
patient-reported outcome
Keyword:
well-being
,
patient-centered approach
,
patient-reported outcome
pp.1220-1227
発行日 2024年8月10日
Published Date 2024/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003125
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超高齢化・フレイルの時代において,これまで標準とされてきたガイドライン治療は延命・臓器保護というアウトカムは改善できたとしても,患者が切実に向上を希望する内面的健康感・幸福感(well-being)をもたらすことは必ずしもできていない現状がある.今後も医学的指標やアウトカムの重要性は揺るがないとしても,well-beingをより向上させるケアを優先させることが大事になってきている.その第一歩として,患者にとって切実なアウトカム(症状の改善や自立など)が何かを理解し,その達成に向かって努力すること,また,その過程で医師と患者の信頼関係を確立することが重要となる.
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