特集 急性腎障害の最新トレンド
3.急性腎障害の病態と神経―免疫連関による新規治療アプローチの展望
梅根 隆介
1,2
,
井上 剛
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科内臓機能生理学
2長崎大学病院腎臓内科
キーワード:
神経-免疫連関
,
コリン作動性抗炎症経路(CAP)
,
シングルセルRNA-seq解析
Keyword:
神経-免疫連関
,
コリン作動性抗炎症経路(CAP)
,
シングルセルRNA-seq解析
pp.367-374
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002944
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急性腎障害(AKI)は死亡率や慢性腎臓病(CKD)リスクが高く,根治療法が確立されていない.AKIの病態として微小血管障害やミトコンドリア機能不全とともに免疫系への影響が注目され,神経-免疫系を介した腎保護メカニズムが注目されている.迷走神経や交感神経が脾臓を介して抗炎症・腎保護作用を発揮することが明らかとなり,シングルセルRNA-seq解析によりさらなる生理機能の解明が進められている.これらの知見は新規治療法開発の糸口となり,将来的なAKI治療戦略に期待が寄せられている.
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