Japanese
English
解説
脳・免疫系連関
Physiological basis of communication between brain and immunity
堀 哲郎
1
,
森 俊憲
2
,
水野 圭一郎
3
Totsuro Hori
1
,
Toshinori Mori
2
,
Keiichiro Mizuno
3
1九州大学医学部第一生理学教室
2九州大学医学部第一生理学教室・小児科学教室
3九州大学医学部第一生理学教室・麻酔学教室
pp.592-601
発行日 1989年10月15日
Published Date 1989/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905394
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神経系と免疫系は,いずれも生体内外の環境因子を認識し,それに応じて生体反応を起こす。いずれも情報伝達物質の存在,記憶の形成,環境因子変動の検知などいくつかの対比できるメカニズムを有する。従来から,免疫系はそれ自体閉じた系として考えられがちであった。ところが,最近,脳と免疫系の間には共通の情報伝達物質およびその受容体が存在することが明らかになってきた。つまり,脳から免疫系にシグナルが送られ,免疫系から脳にシグナルが送られているという「相互対話」があり,脳および免疫系の両者が緊密に連携したシステムとして捉えられるようになりつつある。本稿ではこのような脳・免疫系連関に関する知識の現状を解説する。
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