特集 東日本大震災と透析医療
Ⅲ.東北大震災―被災地からの報告(2)被災地の中核施設として①仙台社会保険病院
木村 朋由
1
,
佐藤 光博
1
,
佐藤 壽伸
1
,
田熊 淑男
1
1仙台社会保険病院腎疾患臨床研究センター
キーワード:
東日本大震災
,
血液透析
,
ライフライン
Keyword:
東日本大震災
,
血液透析
,
ライフライン
pp.299-305
発行日 2012年3月10日
Published Date 2012/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002796
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2011年3月11日,観測史上日本最大の震災が宮城県を直撃した.すべてのライフラインが県内全域で途絶し,県内53透析施設のすべてが機能を停止した.震災翌日の時点でも使用可能な透析病床数は震災前のわずか14%であった.大量の透析難民が発生すると想定される状況下で,透析最終拠点病院である当院は震災翌日から90時間連続で透析治療を続けることで対応し,宮城県の透析医療危機を乗り越えることができた.本稿では,当院が実際に行った震災対応について,また震災を経験したうえでの今後の課題・対策について報告する.
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