特集 東日本大震災と透析医療
Ⅲ.東北大震災―被災地からの報告(1)被災病院として―災害拠点病院石巻赤十字病院透析センターからの報告
木下 康通
1
,
笠井 暁史
1
,
橋本 英明
1
,
安藤 重輝
1
,
佐藤 和人
1
1石巻赤十字病院
キーワード:
東日本大震災
,
透析医療
,
災害拠点病院
Keyword:
東日本大震災
,
透析医療
,
災害拠点病院
pp.289-298
発行日 2012年3月10日
Published Date 2012/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002795
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東日本大震災で石巻市は地震と津波により大被害を受けた.石巻医療圏の透析施設も4施設中3施設で透析ができなくなり,透析ができたのは石巻赤十字病院だけであった.当初,石巻赤十字病院だけで医療圏内の透析をすべて行わなければならなかった.数日後からは圏外施設の協力を得て透析を行った.停電,断水,通信の途絶,資材の不足など多数の問題もあった.当院が震災前の透析の体制に戻ったのは18日後であった.この災害の初期をなんとか乗り切れたのは,当院が災害拠点病院であったこと,周囲の施設と協力して災害に対応できたからである.この間の当院透析センターの状況を報告する.
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